関西医科大学 小児科学教室
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ご挨拶

 

 この度、日本小児腎臓病学会の第54回学術集会の会長を仰せつかり、2019年6月7日(金)~ 6月8日(土)の2日間、大阪国際会議場で開催する予定で教室員一同、鋭意準備を進めております。

 1966年に発足した本学会は、会員数1300名を超える大きな学会に成長しました。私は1984年に小児科医になってすぐに会員になり30年以上、学会活動に参加し、小児腎臓病医として多くの事を学ばせて頂きました。思い入れのある本学会の学術集会の会頭をさせて頂くことは大変な名誉であると感じております。

 会長としてお世話させて頂くにあたって、学術集会のテーマを「ガイドライン医療のその先へ」とさせて頂きました。1990年代からEBM (evidence-based medicine)の重要性が叫ばれ、小児腎臓病についても多くの疾患について診療ガイドラインが作成されました。その結果、病気の子どもは全国どこでも標準的な診療が受けられるようになりました。

 一方で体系化した治療によってもなかなか治癒しない治療抵抗例やEBMが乏しくガイドラインを作成しにくい稀少疾患もいまだに少なからず存在します。そういった患者や疾患に対してはプレシジョン・メディシン(Precision Medicine)が必要です。プレシジョン・メディシンという言葉は2015年に当時のアメリカ合衆国大統領のオバマ氏が用いた単語で、 “精密医療”と訳されています。これは患者の個人レベルで遺伝子、環境因子やライフスタイルまでをも考慮して予防法・治療法を確立する医療のことです。本学会が小児腎臓病診療の専門家集団であることを考えれば、ガイドライン作成のみならず、小児腎臓病の患者に対するプレシジョン・メディシンの方策を模索することも重要なミッションと考えてこのようなテーマにさせて頂きました。

 学術集会では一般演題の他に、会頭講演、特別講演、シンポジウム、教育講演、ランチョンセミナーといった様々な企画を予定しています。
特に特別講演では二人の高名な先生を海外からお招きし、講演頂く予定です。
米国・オハイオ州立大学小児科のWilliam E. Smoyer教授は小児のネフローゼ症候群の病因研究において、またカナダ・トロント小児病院のNorman D. Rosenblum教授は発達腎臓病学の分野で世界の第一人者です。多くの会員の方々にお聴き頂きたいと思っています。

 食い倒れの街、大阪は一流料理からB級グルメまでたくさんの料理を楽しめます。是非、初夏の大阪で本学会に参加頂き、脳と胃を満足させて頂きたいと願っております。